2022年12月13日

令和4年度 第3回 和歌山県 看護協会・看護連盟 合同研修会を終えての報告

■開催日: 2022年12月10日(土)13:30~15:30
■場所:和歌山県看護協会 看護研修センター
■参加者:会場参加:34 名(内訳:会員25 名、非会員 9 名)、 リモート参加:27 名(内訳:会員16 名、非会員 17 )名
■テーマ:ケアの臨床人間学 「医療コミュニケーションに潜む罠」 
■講師:京都大学大学院 人間環境学研究科 佐藤泰子先生

                  和歌山県看護連盟 有田支部支部長  丸山 重人                            

ケアとは何なのか、ケアの在り方、コミュニケーションの本質について、患者の苦悩・心理をどのように理解しどう接していくべきかを講義して頂いた。なかでも患者が抱えることになった障害、余命をはじめ種々の問題により生じた心理状態。「もう、もとの生活には戻れない」「なんで自分だけが」「生きていく意味がない」などの苦悩に対して答えがなくその場に居づらくなる。沈黙を壊すために科学的な説明を喋りまくることは何の意味もなく、適した言葉が見つからなければ、苦悩を解ろうとして聞いてくれる、ただ黙ってその場に居てくれるだけでも患者は楽になる時がある。わかってくれている。ひとりではない、寄り添ってくれている事の安心感で、事柄の意味、目線や認識が切りかわるきっかけになる、という事を、多くの事例をもとに様々な視点から分析したものを紹介いただき、今現在の自分は、患者の心にどこまで寄り添うことができているのかを、改めて見つめ直す機会となった。